「帰って…」



「?」



「帰ってって言ってんの!!」



あたしはすぐそばにあった一枚の写真をクシャクシャにして隼人に投げつけた



隼人なんて大っ嫌いだ
そう思えたらどんなに楽だろう



きっとそう思えていたらこんな涙を流すこともなかった



大切で、大好きな隼人だから



あのキスは
言葉は



欲しくなかった。



隼人が部屋をそっとでていったあと



あたしは両手で顔を覆い、泣き続けた