「ふ〜ん…今は?」
「へ?」
「今は好きな奴、居んの?」
さりげない隼人の質問に焦る自分
「い、いるよ…。」
小さな声でそっと呟くと隼人はあたしの方に体を向ける
「誰!?」
隼人だよ
心ではそう叫んでいるのに言えるわけがない
「教えない!絶対に」
そう断言したあたしに隼人はちょっと不機嫌になる
「あっそ!そいつどんな奴?」
髪の毛をいじりながらそんな質問
「うざくて、意地悪で、でもたまに優しい人」
気づかれてしまうのではないかとドキドキしながら隼人を見つめた
なのに隼人は笑って答える
「うざいとか…最低だなそいつ!そんな奴好きなの?」
はぁ、鈍感男…。
あんたのことだよ!