結局俺と葵が顔を出したのは、二人が違う話題をし始めてしばらくした頃だった。
ちとせに話しかける葵はいつもと変わらぬ態度で…
明の告白を気にしていないように見えた。
それとは逆にちとせは昼休みの間明を意識をしている感じで何度も見ていて…
どう考えてもバレバレで『何かありました』と顔に書いていそうな位だ。
視線に気付いた明と目を合わせる。
その途端に顔を赤らめてちとせは俯いた。
そんな顔してんじゃねぇよ…
二人の様子を見ていると、胸が騒ぐ。
ちとせを愛しそうに見る明も。
明を気にかけているちとせも。
今流れている空気そのものも嫌で仕方ない。
でも壊すことも出来ずにただそれを見ているしかなかった。