胸に多少の引っ掛かりを感じながらも、二人で他愛もない話をしていた。
いつの間にか日はとっくに沈み、見上げた空は真っ暗といっていい位だ。
「送っていくわ」
通学路を照明が薄く照らしている。
公園を後にした俺達は、その中を歩いていた。
「えっ、いいって! 帰りにスーパーも寄っていかなきゃダメだし!」
ちとせのことだから遠慮してるんだと思う、けど。
そうあからさまに拒絶されるとこっちも傷付くんですが…
「お前、この間も絡まれてただろうが。そこも付き合ってやるから」
「うっ、スミマセン」
少し強い口調で言い放つと、前の出来事を思い出したのか顔を歪ませた。