蒼side
「そんなことが?」
「そーだよ!あー!ホンットに藍斗怖かったわー!悪寒が走った!どーしてくれんのさ!」
「・・・・ごめん」
「まぁ、蒼が悪い訳じゃないけど」
さらに強く抱き締めてくる。
「・・・・あー。何か、此処、落ち着く・・・・」
「え?」
抱きついているA-530から寝息が聞こえた。
「あ・・・・寝ちゃってる・・・・どーしよ・・・・」
A-530をおんぶして、
「とりあえず、森まで行くか」
ここは平地だし、
ちょっと歩けば、森まですぐだし。
「あ・・・・名前・・・・どーしよ・・・・」
流石にA-530だと可愛そうだし・・・・。
森に着いてからでも良いかな?
「う・・・・」
「あ、起きましたか?」
A-530の方をみた。
「・・・・おはよ・・・・此処、何処?」
「あ、ここは迷いの森だそうです!」
「あ、そ・・・・って!はぁああ!?」
そう、此処は迷いの森。
あの国からそう遠く離れていない森。
「テメェは馬鹿か!迷いの森って分かって入る奴
テメェくらいだ!阿呆!」
その森で、ぼくは説教されている。
「大丈夫だし。ちゃんとあそこに行く前に雑草とか取ってきたから、誰も迷わないと思うよ?
しばらくは」
「え?・・・・うわマジか!?」
ちゃんと一本道が続いている。
「いやー、この森を通る人の事考えたらさ・・・・
つい・・・・ね」
「・・・・いや、つい、で出来る事じゃねーだろ」
呆れ顔で言っていた。


