「もうすぐ、かもね」

「蒼?何が?」

バギーを走らせて三百年。

真っ白であり

真っ赤であり

真っ黒であり

真っ青である

不思議で

不気味な

世界の中を

三百年走らせていた。

「てか、何で燃料減らないの?何で、バギー、壊れないの?」

「あー。僕が弄りました」

「・・・・またかよ。・・・・そーかとはおもったけどさ」

走る走る。

暗くて

明るくて

眩しくて

感覚が可笑しくなりそうな

そんな世界の

中を

ひた走った。