※以下本文と関係無し

「精霊の基本知識と研究」

 特殊特性を持つ者だけが扱える魔法。

 それが精霊魔法。

 しかしこれは非常に特異な体質を持っている。

 精霊は人間世界、精霊世界、冥界、天界の全てに存在すると言われている一番存在が曖昧な種族である。


 精霊使いは通常、魔力の集合体で作り出した分身を精霊世界に飛ばし精霊を探す。


 または人間の住む世界を駆け回ったりもする。


 運良く見つける事が出来れば命懸けの交渉をし、契約を行う。


 それらを呼び出すには精霊と通信し、現在いる場所までを繋ぐゲートを創造し、

 契約を交わした精霊に魔力を注ぐ、それは人間界で精霊使いと似た方式で姿形とを維持できるだけの魔力だ。

 
 我々が精霊界で分身を作る様に、彼らが人間界で分身を作る魔力を我々が消費するのだ。


 その為、ダメージは精霊本体には直接関与はしない。


 形を崩されるだけのダメージを受けると魔力も崩され精霊は帰って行く。


 精神的な苦痛は伴いはするが…


 精霊の能力自体は精霊自身の精霊力で行使される。

 
 その為、精霊使いの能力以上の効果を望む事が出来る。

 
 しかし強力であればある程魔力の消費量は激しく召喚時間は短くなる。

 
 人間界に棲む精霊は一度精霊界に入って貰い、再度人間界に呼び出すのだ。


 これが応用出来れば人間の長距離移動が可能となるかもしれない。

 
 しかし精霊界に普通の人間が行くというのは精霊王に良く思われていない。

 
 精霊使いもまた精霊であるとの認識があるのであろうか。


 そこが最課題である。

 以下、交渉に成功した精霊を記す。


「サラマンダーの王」
 精霊界に生息
 名の通り、サラマンダー達の巣で見つけた巨大な火蜥蜴。

 要求物
 牛5頭、羊10頭、鶏30羽。
 自分の熱で溶けない王冠1つ。
 自分の熱で溶けない指輪1つ。
 契約内容 2回の出撃。
 頭は良くないらしく指輪を尻尾にはめている。


「海の当たり屋」
 人間界に生息。
 巨大な角が生えた海蛇のような姿。
 本当の名は「スネークロッド」
 縄張り意識が強く、近郊を走る巨大な船を嫌う。
 
 要求物
 特に無し。
 契約内容 海上だけでの召喚
 出撃条件、海で自分より巨大な敵の場合だけ召喚する事を約束。


 小さい者は弱く挑む価値が無いとの事。




 双子は魔力の波長が合うのだろう。

 1人が形式を行い、1人が魔力を送る事で通常よりも強力な精霊を呼び出す事ができる。
 

 双子意外で同じ事を行った事があるようだが、精霊本来の形を成さなかったようだ。

 
 精霊は謎が多い種族である。

 それと我々は何故か精霊に気に入られやすい事も分かった。

【汚れた一冊の手記】
 偉大な精霊使い M&S より