佐藤side



「クソッ…!

なんで、今頃…!

どうして、もっと早く─────…!」



来てくれなかったんだ。

そう続けようとした。

でもできなかった。


なぜなら、自分には助けを求める資格がないから。


「ああ…。

もう、ホンット…。

芹沢は、どうしてこうタイミング悪いかなぁ…


今会うなら、会えない方が…」




はたして、良かった、と言いきれるのか。




俺は再び、口をつぐんだ。


そして、最後の独り言を、ポツリと言う。




「ムカつく」