「あ…の、芹沢…」 「なに?」 「芹沢は、天才なんだろ? だから、俺はその、芹沢が羨ましい。 だけど芹沢は、天才が嫌だと言った。 『努力しなくていいな』って言われるから。」 「…そうだね。」 「俺は…俺は、それでも。 『努力しなくていいな』って言われても、天才に…なりたかった。」 「…うん」 「ホント、芹沢が羨ましくて… って、あれ、なに言ってんだろ」 アホくさ。 言ってるうちに、涙が出てくる。 ああ、だっさいなぁ、俺。