〔BL〕透き通った嘘




────────…


ガチャッ

家に入った瞬間、弟は俺の腕をつかみ、弟の部屋まで引っ張っていく。

部屋のドアを開けると俺を中へ投げ込み、それからドアを締めて鍵をかけた。

…ついに始まった、地獄が。

  、、、、、
「…なあトモキ」

「あ…」

「なに他人の家に泊まってんの?
それで変な噂たったらどうすんの?
巻き込まれる僕の身にもなってくれないとー。
困るの僕なんだよねー。」

「ご、ごめん…」

「ごめんじゃなくてごめんなさいだろ?
僕は兄さんより優秀なんだから僕の方が上司なの。

だから敬語使ってよね。」

「っ…はい、」

弟に敬語。

…本当に、情け無い。