「朝陽!!ちょっといいかなー」




そう言って来愛と一緒に俺の所に戻ってきた莉子。




「なんだよ。いいかな。って……」



「話しあんの!あ、来愛、朝陽、借りてもいい?」


「え?」



莉子の言葉に戸惑いとは違う何かを見せる来愛。



「ここで話せ。莉子。」



「ここじゃあ無理よ」



そう言って俺の腕に絡みついてくる莉子。


「離れろよ、莉子……」


「いいよ。行ってきて!私、本屋にでも居るから。」



そう言った来愛は俺達の方を振り返ることなく、
本屋のある3階に上がっていった。



「莉子、なんだよ。」



俺は莉子に冷たい目を向けた。