名前を呼ばれたことで 我に返った私。 は!っと気づいて、 今ある状況を理解した。 「好きって言いたかっただけなので、 こ、これで失礼します!!」 私…… ヘタレ!! 私はそう言って入り口の方まで 歩いて行こうとした時、 「ホントお前バカだな……」 「え?」 また抱きしめられた。 「俺も好きに決まってるだろ……」 ドキン…… 「あ、あの……朝陽くん……」 「あ、でもな?」 そう言って私から離れた朝陽くんは 自分のカバンの中から 白い紙のようなものを出してきた。