「なぁ。」 何も答えずに走って図書室に向かった。 「おい!柊!!」 朝陽くんの声ははっきりと聞こえていたのに 返事できなかった。 二人になると、私ドキドキしちゃう…… 嬉しいのに。 “無視してごめんね……” 離れ方が分からない…… やっと話せるようになったのに…… 涙をこぼしながら図書室に入った。 誰もいなくてよかった…… なんて思いながら扉を閉め、扉を背にして座り込んだ。 「うぅ………うわあんっ!!!………どうし、て………」