「なんで?」 “なんで?”って……… 「が、学校めぐりするんでしょ!!ダメよ!!」 私はそう言いながら朝陽くんから 少しだけ離れた。 「ふーん。」 え? 少し声のトーンが下がったと思ったら 後ろからギュッと抱き寄せられた。 「じゃあ………」 「え?」 「じゃあ…学校めぐり“終わってからね?”」 そう耳元で囁いて、 入口の方へ歩いて行ってしまった。 私の足は力なくヘタった。