「そか、んじゃ、またな!」



俺は柊から手を離してそう言った。


そして振り返り、来た道を戻ろうとした時、
柊に呼び止められた。




「あ、あのちょっと待って!!」



スカートの裾を掴んでブルブルしている柊。


寒いのか……?



なんて思っていると、



「あ、あの……えっと……」


百面相をしながらあわあわしている柊。


俺はなんとなくコイツの言いたいことが読めた。



「色々考えなくていいから。俺が送りたかっただけだし。
じゃあな柊!」



だからそう答えて手をひらひらと振って歩き始めた。