朝陽くんはしばらくの間私の頭を撫でたまま無言に。


私は、朝陽くんがするままにボーッと座っていた。


「来愛、大丈夫?」


と、声をかけてきた朝陽くん。

私は、思わず下を向いて小さく頷いた。


「ん。じゃあ帰るか。」


そう言って私の前に手を差し出してくれた
朝陽くん。

私はその手を握り立ち上がる。


朝陽くんの大きな手が私の手を握る。
その手がすごく暖かくて、
私の胸もドキドキと高なる。


さっきのキスといい、
頭ポンポンといい。


今のこの手といい。


朝陽くんは、どれだけ私の心臓を壊せば気が済むのか。
なんて考えてながら、保健室を後にした。