「な、なんでもないよ!麻耶ちゃんおはよ!」


「うん!おはー!なんかあったらすぐ言ってよ?」


「う、うん!ありがとう!!」



私はそう作り笑いでごまかした。



いつもなら鋭い麻耶ちゃんも今日はなぜか気づかなかった。




でも、よかった……


気づかれなくて……



「あ、麻耶ちゃん先に教室行っててもらえる?」


「う、うん。分かった!じゃあまたあとで!」



そう言って麻耶ちゃんは階段を上がって行った。