顔から火が出そうだ。
綺麗だなんて、雄平に初めて言われた。
それ以前に、あたしのどこが好きだとか、具体的に言われたこともない。
でも……自信が持てない。
あたしは以前から、背が平均より高いことと、キツい顔立ちにコンプレックスを抱いていた。
美菜みたいに小柄だったら、鈴音みたいに優しい目元をしていたら……人をうらやんでばかりだ。
どうしても、自信が持てないのだ。
「俺が言ってるんだからさ、自信持ってよ」
雄平が、あたしの目の奥を覗き込むようにして、言う。
こうして送られる言葉は、まっすぐにあたしの中に入ってきて、しみ渡っていく。
雄平が、あたしを好きと言ってくれて、あたしを綺麗だと言ってくれるなら……それを、信じたらいい。



