さて、一作目から読んでいただいた方は、ある種、裏切る展開になってしまいましたが、どのような感想を抱かれたでしょうか。
この作品を通して私が描きたかったのは、自分の力では変えられないものとどう向き合うか、ということです。
今回のそれは、恋人の過去。
東郷歩が杏奈に向けた「知らなかったことにして付き合っていくのと、過去も全部ひっくるめて愛すのと、どっちがいい?」という問いが、テーマそのものです。
杏奈は後者を選び、そして後者の方が美しく聞こえるでしょう、しかし必ずしもそれが全てではありません。
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