一学期の終業式を終え、そのまま真っ直ぐ家に帰る気にもなれず、遠回りして川沿いをとぼとぼと歩いた。
見上げる空は、嫌味なほどに澄んだ青。
照りつける太陽から逃げるように、堤防に並んでいる木の根元に腰を下ろした。
「雄ちゃん、なに腐ってるの?」
草をちぎっていると、鳴海先輩の声が落ちてきた。
どうして先輩がここにいるのか不思議に思っていると、先回りして、通学路なのだと話してくれた。
俺の隣に座り、立てた膝の上に顔を乗せて、ニコニコして俺を見る。
「先輩、向こうから見たらパンツ見えるよ」
目の前をゆったりと流れる川の対岸には、犬の散歩をするおばさんが一人。
鳴海先輩はさして気にするでもなく、
「別にいいよー」
気の抜けた笑みを浮かべる。



