雨がしとしと降る日の昼休み。
薄暗い廊下には、昼間だというのに蛍光灯が淡く光る。
「おーい、雄ちゃん」
廊下の向こうで手を振るのは、そんな陰鬱な雰囲気を吹き飛ばすような眩しい笑顔。
こっちの気持ちまで明るくしてくれるから、鳴海先輩と話すのは好きだ。
ジュースを買いに行くというのでついて行くと、俺の分まで買ってくれるという。
しかし品物の選択は鳴海先輩に一任することになり、渡されたのは、苺牛乳だった。
買ってもらっておいて文句は言えないが、喉が焼けそうに甘い。
飲みにくそうにしてるのを鳴海先輩は笑い、そして自分はおいしそうに飲んでいる。
一緒に食事をしたことはないけれど、きっとこんなふうに、ニコニコしながらおいしそうに食べるんだろうな、と思った。



