あたしは帰り支度をした後、時間を持て余して窓の外を見ていた。
すると、とんでもない光景を目にしてしまった。
「……美菜!?」
校舎とグラウンドを隔てる背の高い木が並んでいるところに、数人の人影がある。
一対複数の形に向き合っていて、“一”の方は、まぎれもない、あたしの友達だ。
そして、美菜に一歩近付くのは、あたしにも絡んできた沙良先輩だ。
急いで窓を開けて、叫ぶ。
「美菜!!」
そこにいた人影が、そろって四階のこの教室を仰ぐ。
沙良先輩だけが、不敵に笑っていた。
「待ってて!」
そう叫んで、あたしは教室を飛び出した。
「来ちゃだめ!」という美菜の声を、聞き入れるはずがなかった。



