東郷先輩は、再び核心に迫る。
「セックスだけ特別扱いするなんて、おかしいよ」
この話の流れで、それは正論だ。
でも、そういうことではなくて、
「それは……屁理屈です」
これはもっと内面的で、感覚的な問題なのだ。
感情は、理屈でコントロールできるものではない。
抗議するように東郷先輩を見るけれど、先輩はそんなことを気にもとめず、さらりと言ってのける。
「うん、そうだよ」
呆れた。
何が言いたいか、まるでわからない。
「でもね、伊田ちゃんが言ってるのはこういうことだよ」
なんとなく、言いたいことはわかる気がした。
「この先、別の人と付き合ったとして、その度にその人が童貞君じゃなかったら駄目、アタシに会うまで綺麗なままでいてくれなきゃ嫌!って」
東郷先輩は、あたしを試すように、問う。
「伊田ちゃんは、それが自分の本音だって、認められる?」



