「あたしより前に付き合ってた人がいるのは知ってた。色々考えちゃって、やきもちも妬いたよ。でも実際に会ってみると、なんか逆にすっきりしたかな。想像って、膨らむだけ膨らむからね。それが止まっただけで、だいぶ楽になった」
美菜はおもしろくなさそうに、ふうん、と言った。
「あたしなんて、元カノが超かわいくて、ものすごい屈辱味わったけどね」
美菜は昔を思い出しているのか、怒りをあらわにする。
「でも、彼は美菜を選んだんだし」
鈴音のフォローに、あたしは感心した。
鈴音は、物事を良い側面から見ようとする力に長けている。
無暗なポジティブシンキングとは違うから、妙に納得させられてしまうんだ。



