制服ならどこでもマズイんじゃ、そう言おうとする前には手を引っ張られて走り出した。


「ちょ、どこ行くの?」


「せやなぁ〜、こはるのその服を何とかしよか」


「は?でもわたしこれしか持ってないんだけど」


「いいからついてきぃ」



言われて着いた場所は、服屋さんだった。

「ま、待って!わたし服買うお金なんて持ってない」

「いいやん、好きなの選び」


そんな事言われても。


と、思いながらも服を目の前にすると色々見てしまうのが女の子なわけで。


マネキンが着ている服を見たりしているうちに、一番見えるところに飾ってあるワンピースに目がいった。


大和さんはこういう大人ぽい格好が好きかな。


「それが気に入ったんか?」


「う、ううん。ただ、わたしの好きな人はこういう格好好きなのかな、って思ってさ」


「なんや、こはる好きな人おるん?」