「自分だけ不幸だなんて、思わないで!」


そう叫んで保健室を出た。

教室なんて戻れなくて


学校にはいたくなくて。


とにかく走って、気が付いたら駅前まで来ていた。


これからどうしようか。


周りは大人の人達だらけで、制服でここにいたらとにかく目立つ。


一度家に戻ろうかと思った時、聞き覚えのある声で名前を呼ばれた。


そんなまさか、とは思ったけれど。


声の主はやっぱりその人で。


嬉しさよりも戸惑いの方が大きくなる。


「な、んで?」


どうして修平くんがここにいるの?