こはるがいなくなった



それだけで我が家とこはるの家は大騒動になっていた。



こはるの両親は俺と一緒にいるもんだと思って電話しなかったらしいが、
あまりにも遅い時間に心配になって電話をかけてきたらしい。



こはるのお母さんと電話を切って思い当たるところに向かってみるが、
どこにもこはるの姿はなく。



携帯も何度かけても出やしない。



「ったく、携帯持ってる意味あんのかよ」


焦るのと同時に思い浮かぶのは最悪の事態。


そんな訳はない、と思いながらも打ち消せないそれがただ俺を焦らせる。




もしかして...


ふとそんな気持ちで
自分のマンションに向かった。



エントランスに入り、エレベーターに乗りこむ。