「原田くん」


あれからどれくらい経ったんだろう?


わたし達の会話はあれから止まったままだ。



話かけられたのは久し振り。



「どうしたの、原田くん」


「あの、高木さんって篠田さんの」




さすが原田くん。大和さんの事ちゃんと覚えているんだ。




「あ、うん。でもお願い、内緒にしてて欲しいの!」



大和さんの仕事の邪魔はしたくないし、この修学旅行を平穏無事に終えたい。



手を合わせてお願いすると、原田くんから分かったよ、という声が聞こえた。