「誰も別れるなんて言ってないだろ」
「でも、いつ帰って来るか分からないのに。わたしはどうしたらいいの」
大和さん、何も考えてくれてない
わたしのこと。
ちゃんと分かって欲しいのに。わたしの寂しい気持ちも
悲しい気持ちも。
涙が止まらないわたしに、大和さんは大きく息を吐いた。
「結婚するんじゃなかったな」
どうしてそんな言葉が出てくるの?
がたんと席を立つと、大和さんが急に驚いた顔をした。
「違う、こはる」
腕を掴まれそうになるのを逃げて、大和さんを睨む。
「大和さんなんて、キライ、大嫌いっ!」
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