ま、まぁ、そうだよね。
わたしもそうだし。
「今から進路が決まってる人なんてそんなにいないんじゃないの?」
「そうなのかなぁ」
唐揚げをつつきながらこたえるわたしに、チエはこう続けた。
「あんたはいいじゃん。進学しなくてもすぐに大和さんと一緒になれるんだしさ」
そっか
卒業したらわたし、大和さんと一緒に住めるんだ。
なら進学しなくてもいいんじゃない?
適当にバイトして、あとは大和さんの為に美味しいご飯を作ったり、家のことをしたりしたら。
いいじゃん、それで
なぁんだ。
「いいなぁ、こはるは」
「えへへ」
進路希望なんかで悩まなくていい、そう思ったら少しだけすっきりしてご飯が美味しく感じられた。


