「おった」
おった、というのは関西弁なのかな。
その先をじっと見つめる。
修平くんが見ていたのは小さな子と遊んでいる女の人。
わたしもチエも二人を黙って見た。
見ているうちにふと思い出したんだ。
京都の鴨川で、修平くんが言っていた事を。
切なげに、寂しげに話す、修平の顔を。
もしかして。
ううんきっとあの人は。
「修平くんのお母さん?」
わたしの質問に修平くんは小さく頷いた。
「親父が九州に転勤になってな。おれも転校すんねん。こっち側に来ることはもうないやろうし、記念に見ておこうと思って来てん」
違うよね。
見に来たんじゃないよね。


