チエの言葉に肩が上がる。 「ち、違うもん」 多分。 「あんなの仕事なんだから仕方ないじゃない?」 「そうだけどさ」 大和さんが添乗員として修学旅行へ同行する事すら聞いてなかったんだよ。 「わたし、奥さんなのに」 ぶうっと頬を膨らませるわたしの横でチエが呆れながらポッキーを食べている。 と、突然後方でとんでもない質問がされていた。 「大和くんって独身?」