「やま、とさん」 体温が上がるのが分かる。 いつもより、ドキドキしてる。 やっと唇を解放してくれた大和さんがまっすぐわたしを見つめながら口を開いた。 「もっと欲しがれ」 「え?」 「俺がお前を欲しくないとでも思ってんのか?」 真剣な表情から、大和さんが冗談を言っているわけじゃないというのは分かるけど。 「欲しいのは、俺の方だ」