ドン! っていう音がしたくらい、気付けば大きく大和さんの胸を押し返していた。 驚いた顔をしてわたしを見る大和さん。 視線を咄嗟にそらした。 「あ、あの、えっと」 押し返したくせに、言葉が見つからない。 「わ、悪い。ちょっとふざけすぎたな」 すぐに起き上がって背中を見せる。 「大和さん」 今、どんな顔をしていますか? 傷付いた顔をしてませんか? 違うんです、わたし本当はーー 「さて帰るか。お母さん、心配してる」