眠り姫はひだまりで【番外編】



むーんと頬を膨らます私に、ミオはひとつため息をついた。

「…で?今日は、どうするの」

「……………」

…どう、しようかな。

一昨日の約束がまだ有効なら、今日の放課後純くんとデートだ。

でも、私には合わせる顔がない。

あんなに自分勝手に逃げて、昨日の放課後は走って帰って。

きっと、怒ってる。

嫌われたかもしれない。呆れられたかもしれない。

鞄のなかには、純くんにあげる手作りお菓子が入っている。

…どうし、よう………


「…ね、色葉ちゃん」


机に突っ伏していたけど、裕也くんの声に顔を上げた。

頬杖をついて優しく私を見つめる彼は、とっても紳士。


「…色葉ちゃんは、純が遊びで自分と付き合ってるって、思ってるの?」


…それは…

私は目線を下へ向けて、静かに首を横に振った。