眠り姫はひだまりで【番外編】



ミオは料理全般が苦手だから、私も手伝ったんだけど。

裕也くん自身が料理もお菓子作りも上手だから、なんだかミオは気落ちしちゃって。

でも、この前裕也くんに『ミオちゃんが作ってくれるなら、なんでも嬉しいよ』なんて言ってもらっちゃったらしいから。

今の彼女は、燃えているわけです。

「ミオ、恋してるね。カワイイ」

そう言うと、ミオはかーっと顔を赤くさせた。ほら可愛い。

「そっ、それ、前に理紗ちゃんにも言われたー!もう、なに?ふたりしてあたしをからかってんの!?」

「からかってないよぉー、ホントのことだもん」

とっても優しい裕也くんっていう彼氏ができて、最近ますますミオは可愛い。


「恋は、女の子を魅力的にするんだねえ」


スタイルの良いモデルさんたちが、ハート型のチョコレートを持って、ポーズを決めている。

そんな雑誌の一ページを眺めながら、私は呟いた。