「ひゃあっ」

「ごめんって。一緒寝よ?」

純くんは机から降りて、床に座った。

…一緒に寝よって、言われる度にドキドキする。

腕を広げられて、優しく目を細められたら、なんだかもうくらくらする。

ぽかぽか、心がふわふわし始めたら、夢見心地。

腕の中に体を預けたら、少しずつ体温が上がって、眠たくなる。

冬なのに、暖かい。


…お兄ちゃんに聞いた、お話の。

ここで恋人同士になったふたりは、どんなふうに過ごしたのかなぁ、なんて想像した。





さて。

皆さん、二月といえば何でしょう?

節分ですか?豆まきですか?

いいえ。正解は…


「バレンタイーン!」


ミオと、わーいっと手を叩き合う。

裕也くんはそんな私達を見て、「おー」と手を叩いた。