わかってるの。

裕也くんが心配して言ってくれてるんだって、わかってるんだけど。

なんかもう、馬鹿みたいだ。

あたしがやったことなんて、やっぱり、なんの意味もなかったんだ。

…なんか、言わなきゃ。

唇が震えて、顔も上げられなくて。

きっと、びっくりしてる。

なんで泣くんだって、びっくりしてるよね。


「……あ、あたし、ね。不安…だったの」


声が震えて、かっこわるい。

もう、やだな。

なんであたしって、こうなんだろ。

「…あたし、全然、女の子らしくないし…可愛く、ないし」

ほんとに、あたしでいいのかなって。

裕也くんは優しいから、こんな可愛くない女の子、似合わないんじゃないかなって。

ぎゅう、と手のひらを握りしめると、あたしは顔を上げて彼を見た。

…驚いた、顔をしてる。