眠り姫はひだまりで【番外編】



…裕也くんは、興味、ないのかなあ……


やっぱり晴れない気持ちにもやもやしていると、五限目のチャイムがなった。






次の日、あたしはずっとぼうっとしていた。

色葉に何度も「大丈夫?」と訊かれたけれど、笑って誤魔化した。

髪を巻いてくる気も、起きなかった。


そして、放課後。

火曜日だから、色葉は水野くんと帰る。

裕也くんと約束はしていないから、ひとりで帰る日…なんだけど。


下駄箱の前に来たとき、あたしは目を見開いた。


「……裕也くん」


六組の下駄箱の近くに立っていた彼は、あたしに気づいて優しく笑った。