…裕也くんは、興味、ないのかなあ……
やっぱり晴れない気持ちにもやもやしていると、五限目のチャイムがなった。
*
次の日、あたしはずっとぼうっとしていた。
色葉に何度も「大丈夫?」と訊かれたけれど、笑って誤魔化した。
髪を巻いてくる気も、起きなかった。
そして、放課後。
火曜日だから、色葉は水野くんと帰る。
裕也くんと約束はしていないから、ひとりで帰る日…なんだけど。
下駄箱の前に来たとき、あたしは目を見開いた。
「……裕也くん」
六組の下駄箱の近くに立っていた彼は、あたしに気づいて優しく笑った。



