眠り姫はひだまりで【番外編】



…もしかして、甘いものが苦手だったとか?

ううん、一緒に出かけた時とか、普通に甘いもの食べてたし…

違う、よね。

じゃあ、なんで…?


「…ミオ、どーしたの?」


あたしが溜息をつくと、色葉が心配したように声をかけてくれる。

「…うん。なんか、ね。髪巻いたり、お菓子作ったりしても、やっぱり無駄なんじゃないかなぁって…」

なんか、根本が違う気がする。

あたしの言葉に、色葉の顔が曇る。

「…ミオ。そんなこと」

「だってさ、こーやって髪巻いても、なんの反応もなかったんだよ?彼女の髪型が変わってたらさ、ちょっとくらいつっこむもんじゃない?」

特に、あたしはいままでずっとストレートだったんだ。

なんか一言、あってもいいんじゃないの?

なんて思うのは、欲張りなんだろうか。

「……………」

溜息をつくあたしに、色葉は何も言えないようだった。