そこで、色葉が「あれっ?」と何かに気づいたように言った。
ハイタッチしたあたしの手を見て。
「…ミオ、こんなにケガしたの!?」
その言葉にぎくっとして、「い…いや…」と誤魔化す。
…今のあたしの両手には、合計四つの絆創膏が貼られている。
まぁ、どれもそんなにおおごとじゃない。
湯煎でチョコを溶かすときに、誤って軽く火傷しちゃったとか、そんなもん。
あたしの不器用のせいだ。
「大丈夫だって!もうほとんど痛くないしさ。ね」
「…そお?」
「うん。ありがと!」
色葉は眉を下げながらも、「気をつけてね」と言ってくれた。
こんなもん、たいしたことないし。
とにかく、今は明日のこと考えなきゃ。
あたしは喜んでくれる裕也くんの顔を思って、ふふっと笑った。
*
月曜日、あたしはそわそわしながら午前中を過ごした。
そしてやってきた、昼休み。



