眠り姫はひだまりで【番外編】



そこで、色葉が「あれっ?」と何かに気づいたように言った。

ハイタッチしたあたしの手を見て。

「…ミオ、こんなにケガしたの!?」

その言葉にぎくっとして、「い…いや…」と誤魔化す。

…今のあたしの両手には、合計四つの絆創膏が貼られている。

まぁ、どれもそんなにおおごとじゃない。

湯煎でチョコを溶かすときに、誤って軽く火傷しちゃったとか、そんなもん。

あたしの不器用のせいだ。

「大丈夫だって!もうほとんど痛くないしさ。ね」

「…そお?」

「うん。ありがと!」

色葉は眉を下げながらも、「気をつけてね」と言ってくれた。

こんなもん、たいしたことないし。

とにかく、今は明日のこと考えなきゃ。

あたしは喜んでくれる裕也くんの顔を思って、ふふっと笑った。






月曜日、あたしはそわそわしながら午前中を過ごした。

そしてやってきた、昼休み。