眠り姫はひだまりで【番外編】





僕はやっと着いた美容院の前で、見えた町田さんの髪を指差した。


「…なんで、そんなに切ってるの…?」


僕の前で仁王立ちをしている彼女の髪の毛先は、ふんわりなんて全くしてない。

ショートではないけれど、肩より上に切り揃えられていて。


驚く僕を見て、町田さんはフンとそっぽを向いた。


「…わかるでしょう、理由くらい」


図星をつかれて、僕は思わずうろたえた。

…まさか、ほんとに。


「……ごめん…」


呆然となって謝ると、町田さんはぱっとこちらを向いて「謝らないで下さい!」と怒ったように言った。

びく、と肩が揺れる。

…彼女が髪を切った、その理由。


色葉と似ていない髪型に、するためだ。


「…だって、女の子にとって髪って、大切なんじゃないの…?」

「大切ですよ!けど、別にいいんです!ちょうど切りたかったし!」

…嘘に、決まってるよ。


暗くなる僕の顔をみて、やっぱり町田さんはむっとした顔をした。