眠り姫はひだまりで【番外編】



私は震えそうになる声で、言った。

「…ありがとう…」

…これ、現実?


嬉しくて、涙出そうだよ。


葉を見ると、私へピースして笑っていた。

…ありがとう。

ほんとに、ありがとう。


その後、私は今まであんまり話したことのないひととも、たくさん喋った。

楽しくて、楽しくて。

葉が作り出す人の輪は、とても明るくて、笑顔に溢れていた。






その日の、放課後。

クラスメイトたちが、ぞろぞろと帰っていくなか。

私以外のクラス全員のメッセージが書かれた色紙を、私は目を細めて見つめていた。

隣の席では葉が、教室を見渡している。

私は筆箱からボールペンを取り出して、最後に残った欄に、メッセージを書き始めた。