「もお理紗、何してんの!?しかも、『凛々しいお顔』とかさー!」
「…嘘じゃないもん」
「あはは!お腹いたーい!」
さゆりもみんなも、笑いすぎぃ。
私、そんなにウケを狙ったつもりはないんだけど…
やっぱり恥ずかしいなぁと思いながら、私はいつもと違う日常に、少しだけドキドキしていた。
*
「…さて、さゆりさん。私は小川先生の、隠し撮りをしなきゃいけないわけですよ」
お昼休み。
教室でお弁当を早々に食べ終えた私は、携帯を触りながら優雅にパンを頬張るさゆりに、そう告げた。
「…そうっすか。いってらっしゃい」
「なんでそんなに冷たいのー!?」
「今健ちゃんとメール中」
彼氏とメール中のさゆりは、なんだか怖いから嫌だ。



