眠り姫はひだまりで【番外編】




…私は彼の背中を、静かに見据えて。


その足を一歩、踏み出した。







次の日、私は葉にまだ真っ白な色紙をもらった。


…この中心に、私の似顔絵が入るんだよね。

そう思うと緊張して、色々と不安になってくる。

…でも、頑張らないと!


葉に色紙をもらって自分の席に戻ると、さゆりが不思議そうな顔をして私を見ていた。

「どしたの?それ」

「…小川先生の、色紙。みんなでメッセージ書くんだって。その前に、私が似顔絵描くことになったの」

さゆりが、本当にびっくりって顔をする。

「…葉と、なんかあったの?」

「…うん。日曜日、ちょっとね」

「まじで!?やったじゃん!」

よかったねーっと抱きしめてくるさゆりに、素直に笑った。

なんかもう、私も信じられないけど。

今朝は葉が『おはよう』って言ってくれたんだ。

すっごく嬉しかった。