…あれ?
もしかして、それって。
「…私が、その色紙の似顔絵、描くってこと……?」
「そう!」
うそーっ!!
私が、そんな大事なものを!?
「えええ、そんな、私、上手くないし…」
「大丈夫だって!うちのクラス、美術部員いないから困ってたんだよ。写真より手作り感あって、いいだろ!?」
そうかも、しんないけど…
「…私で、いいの…?」
「いいの!お願い長野さん!!」
葉に頼まれちゃ、惚れてる私は断れません。
似顔絵、かあ。
小川先生の……
「…わ、わかりました」
「ありがとー!」
笑顔で両手をぶんぶん振られた。
顔が赤くなりそうで、必死に無心を心がける。
…ああもう、私、今なら死んでもいい。



