「まずは、犯人に関する重要な手掛かりを探さないと…」

レインは焦っていた。

どうして自分がこんなに焦っているのかは分からない。
けど、嫌な予感がする。
もっと犠牲者が増えるかもしれない。
そう考えると居ても立っても居られないのだ。

「ここが…現場」

現場は、見通しの悪い裏路地。
今でも血の香りがプンプンする。

「……」

地面に触れ、目を瞑る。

ここで和美さんが…

「何かある」

確信した。

これは人間ではない。

“化け物の仕業”