「れ……、いん」
「綺羅!!大丈夫か!?」
「レイン…?レインなの?」
「こんなに無茶しやがって…ッ」
「…た、ただの…掠り傷だか、ら」
「待ってろ!今沙羅を…ッ!!」
「レイン!!!後ろ!!!」
「!?」
「油断すんじゃねぇよ」



レインの後ろには先程、頭部を損傷したはずのメフィストが立っていた。
ソイツの攻撃を間一髪よけたレイン。
そのしなやかな動きに思わず釘付けになった。



「この、裏切り者め、が」
「うるさい、綺羅を傷つけたからには生きては帰れんぞ」
「ハッ…すでに八神沙羅のせいでルシファーの能力は完全に消えたお前に何ができるとい言うんだ!?アハハッハハハッハハハハッ!」
「悪魔の力が失われてもまだ私には戦える戦力が一つある」
「何があるというんだ!?お前はもうただの雑魚な人間!!人間同士仲良く死にやがれ!!!大天使ミカエルを殺したと話題になるかもな!!」
「話しを聞いていたか?まだ私には…残っている」
「ハァッ?」
「お前、この大鎌が見えないのか?私にはまだ…死神の能力はあるのだぞ?」
「…悪っしきこの俺に裁きを下すとでもいいたいのか?笑わせるな」
「だから、お前はもう…死ぬんだよ」



損傷した頭部から段々とメフィストは灰になっていた。


「な、何だと!?」
「この鎌は…銀で出来ている」
「!?」
「だから、お前を切れたし、お前に傷を負わせられた。よくよく考えて発言しろよ?雑魚下級悪魔」
「く、クソォオオオオオオオッ――――」





メフィストの叫びは途中で遮られる。




灰になったのだ。