「うっ……酷いっ」
「セシル?セシル…っ目を覚ましてくれっ」
「沙羅」
「大丈夫…セシルはきっと」
「一先ず家に運ぼう…」
「あ、あぁ…っ」



沙羅は身長にセシルを持ち上げる。
セシルは全身に真っ黒な翼が刺さっていて腕を切断されていた。
セシルの真っ白だったであろう翼は真っ赤に染まっていた。



「……さ…ら……」
「セシル!?生きてるの!?」
「……め…を……………さま……し」
「まさか…!?アイツ等が!?」
「う……ん………も、う……」
「喋らなくていいよ、セシル…っ」
「き……ら………」


突然名前を呼ばれ過剰反応をしてしまった。


「れ……い……んを…たすけ…て」
「!?」
「れい…んが……かく、せ…い…」
「…分かった、分かったよ…セシル」