足立区の某住宅地の一角に入る。
レインは真っ白い目立つようなバックを片手にその道を歩く。
バックの中身はGPSを入れておいた。
もし見失っても位置確認ができるように。
犯人は現場に戻ってくる可能性がある。
レインはそう見こんでいた。
周りには誰もいない。
絶好のひったくり場所だ。
レインは不穏な空気を察知する。
後ろにはさっきまでいなかったはずの誰かが居る。
(アイツ、か)
レインはわざと鞄を見せびらかすように歩く。
すると突然、男は走るとレインに近づいてきた。
そのタイミングを見計らいレインは勢いよく振り向くと男の顔に顔面パンチをする。
「ぐはっ!!」
そのパンチは見事に顔に命中する。
「お前か?ひったくり犯は」
「ひ、ヒィッ…!!だ、誰だ!!お前っ!!!」
「私か?お前が知る必要はない。」
「だ、大体な!お、俺よりお前の方が怪しいんだよ!!フードなんかかぶりやがって!!顔もみえねぇし!!」
「下衆な人間に馬鹿にされたくはない。お前は私の顔をみたいか?」
レインは男の前髪を鷲掴みにし、フードに手を掛ける。
フードを外し、レインの顔が露わになる。
「ヒィッ!!!ば、化物!!!」
「分かったか?じゃあ、交番にでも行くか」
男の洋服の襟をつかみ上げ近くにあった交番に放り投げる。
ひったくり犯≪解決≫